県内某所での野外調査
6/11(水)に青森県内某所において元日本菌学会会長の原田幸雄先生と菌類・植物の調査を行いました。
現場は針広混交林で、クルマバソウ、タチシオデ、コウライテンナンショウ、ニョイスミレ、トウゴクサイシン、コンロンソウ、トチバニンジン、フッキソウ、マイヅルソウ、ハナイカダ、ミツバウツギ、タニウツギなどが花をさかせていました。この林のシウリザクラは多くがモニリアに感染していました。モニリア病の研究者にとっては最適な場所ですね。天狗巣病に感染したミズナラも4〜5本ありました。
画像をクリックすると和名と学名が表示されます。三番目のハナイカダは葉の上に花が咲くことから葉を筏にみたてた和名です。
下の写真は菌核菌に犯されたエンレイソウTrillium smallii です。エンレイソウに感染する菌核菌の学名はSclerotinia trillii で調査に同行された原田先生により分離記載されています。この菌に感染したエンレイソウは葉が黒くなり萎れてしまします。
色変わりのエンレイソウですが、病気ではなさそうです。どうしてこんな色になるのでしょうね。
下の写真はシウリザクラPrunus ssioriですが、黒くなって垂れ下がっている葉にお気づきでしょうか。これは原田先生が長年研究されてきたモニリア病の一種Monilinia ssiori が感染して葉腐れを起しているため、写真のように葉が黒変して垂れ下がっているのです。
最後にキノコ(ヒダナシの腐朽菌)を食べる昆虫(尻にハサミがあるのでハサミムシの仲間か?)の写真をのせます。キノコの種類も虫の名前もよくわかりませんが、数匹が盛んに食っていました。